÷0  ジャンル雑多な読書感想文
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ソラリス
ソラリス
スタニスワフ・レム 国書刊行会


 生きている海という生命体「ソラリス」とのコンタクトの物語。ジャンルで言えばSFだが、恋愛・精神分析・メタサイエンスなど様々な階層を含むので、読んだ人によって受け取る印象が違うと思う。
 あらすじ。心理学者であるケルヴィンは、探査のために「ソラリス」がいる星へと赴く。しかし、何か異常な気配がする中で、かつて自殺したはずの恋人が現れる。ソラリスと関係しているらしい彼女は、一体何者なのか。
 最初「海」が異星人として出てくると聞いて、「母なる海」として主人公を包むような存在なのかと創造したが、全然違う。そんな甘ったるい想像を吹き飛ばす、透徹した交流の不可能性と拒絶、そして一抹の希望のようなものが描かれた「コンタクト」の物語。
 途中で挿入されるソラリスの執拗なまでの描写は、本当に全然違う生命体なのだと感じさせられる。「ソラリス」を巡る学説の変容は、メタサイエンス的でなかなか面白かった。
 何度か映画化もされているらしいが、変にノスタルジックになっていたり、主題を無視してラブロマンス物になっていたりして、作者のレムは憤慨しているとのこと。
 やっぱり、人間とどのような共通点を持たない「ソラリス」とのコンタクトがこの本を読んでいて一番気になった。圧倒的な他者である「ソラリス」の無慈悲なまでの(そう取ることも擬人化しているわけだが)意思疎通の不可能性が、読んでいて哀しい。
 これを読むと、他のエイリアンの出てくるSF(あまり読んだことはないが)が「未知との遭遇」ではなく、単なる人間の焼き直しであるエイリアンとの「既知との遭遇」なのだと思えてくる。
 人類が異星人と出会っていないことは、とても幸運なことで、かつ少し寂しいことなのかもしれない。
* 2005/11/03(木) # [ 読書感想文 ] トラックバック:0 コメント:0

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