÷0  ジャンル雑多な読書感想文
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現代思想の遭難者たち
現代思想の遭難者たち
いしいひさいち 講談社

 マルクス・ハイデガーからポパーやロールズなど、現代思想の有名人たちやその思想をいしいひさいちが4コマでおちょくりたおす本。『現代思想の冒険』執筆者たちによる解説付き。思っていた以上に楽しくて、なんとなく現代思想についてもわかった気になれたので満足。構造主義とか現象学とか。解説付きなので特に知識はなくても読めますが、名前くらいは知っておくと、各所の小ネタが楽しいです。
 通して読んでみて、なんとなく思想には各国事情が反映されているんだなあという印象。フランスやドイツは、第1次大戦で近代理性に疑いを持ち、第2次大戦でのアウシュビッツなどの経験から、徹底的に近代理性に不信感を持ったなかで、再び倫理や知的基盤を作り上げるための苦闘のようだし。ロールズの正義論はそのまま、アメリカの功利主義的な資本社会の問題を修正するためのものだし。
 面倒くさいことは置いておき、とりあえず個性的で間抜けっぽくて愛嬌のあるキャラクターたちの掛け合いが愉快です。どれも一応実話や彼らの思想がもとだけれど、いい感じに消化されたキャラクターになってます。ハゲでホモで自意識過剰のフーコーとか、はぐらかしのデリダとか、フルボッコにされてよろよろの大マルクス先生とか。
 一押しは、消費社会に夢見るベンヤミンと気難しいアドルノ師弟。アドルノの文章は私には全く解読不能で苦手だったのですが、ドイツから亡命したものの、アメリカに馴染めずにいじけているこのアドルノなら許す。おお、偉大なるカラオケが苦手な者たちの代弁者よ!
 火かき棒とバットで戦うウィトゲンシュタインとポパーも楽しいよ。
* 2010/01/02(土) # [ 読書感想文 ] トラックバック:0

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