÷0  ジャンル雑多な読書感想文
2017.07 « .1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31» 2017.09
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
* --/--/--(--) # [ スポンサー広告 ]
柔らかい月
柔らかい月
イタロ・カルヴィーノ 河出文庫

 レ・コスミコミケの続き。前半はQfwfqさんが語る宇宙的科学ほら話。後半になるにつれて科学法則それ自体が生み出す物語へと変わっていく。
 日常の感覚と科学的思考がごたませに混ざりあいながら、いつもどおり絶妙の距離感で、無理なく軽やかにQfwfqさんが語ってくれる前半は楽しい。後半はさらに愉快なことに。最初は緊張感ある物語を語っていたはずが、いつのまにか主人公の運命は物理法則によって決することになっているのでした。
 しかし、全体を通して科学的な感じは全くしないのに、こんなに科学それ自体を楽しく『小説』にしている本はなかなかないと思う。
以下、面白かった章の雑感
 「鳥の起源」漫画化する際のコマ割りまで配慮した話。ありえたかもしれない進化について思いをはせること。誰か本当に漫画化してくれないものか。
 「血・海」血とは海という生命を支える外部を内部化したものである、という仮説の検証をしてみれば、交通事故という帰結に。全部台無しで単なる統計の数字になってしまいました。
 「ティ・ゼロ」物理と微分の授業を思い出す短編。T0点で放った矢は、ライオンに当たるのか。それではT1やT2点では?蛮勇を示すはずだった狩りの行いは、いつのまにか物理定理へと溶け込み、また物語の中で全ては不定になっていく。
 「追跡」渋滞の中での緊迫した追跡劇。渋滞学から逃走ルートを探るんだ!渋滞という自然発生の流れの中では、すでに主人公の生死は彼の意志や技術によって決するのではなく、渋滞を理解することでしか生き残れない。しかし、相手も同じことを考えている。この危機を乗り越えるための奇策とは?
 「夜の運転者」仮説が全てです
* 2009/02/20(金) # [ 読書感想文 ] トラックバック:0

トラックバック
この記事のトラックバックURL

▼この記事へのトラックバック(あれば表示)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。