÷0  ジャンル雑多な読書感想文
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国際紛争
国際紛争 理論と歴史
ジョセフ・S・ナイ 有斐閣

 国際関係論の基本書。挫折回数2回。でも、とてもよい本だと思う。丁寧で緻密な考察、かつわかりやすい文章によって、ど素人でも理解できる入門書。国際関係を見るに当たって、基本的考え方・枠組みの説明から始まり、それを適用してペロポネソス戦争から第1次・第2次世界大戦、さらに冷戦や中東戦争までの解説、そして9・11テロと未来への展望まで含めて、幅広く説明してくれる。
 主権国家の安全保障や国益を中心としてみるリアリズム、人権や国際協調を重視するリベラリズム、文化的・社会的変遷を強調するコンストラクティヴィズム。これらの視点一方だけでは、多様な側面が存在する国際関係を理解しようとすることは困難である。真のリベラリストであるには、リアリストたれというところ。
 第2次世界大戦は、第1次大戦の教訓が生かされなかったから起こったのではなく、むしろ第1次大戦の戦後処理の失敗と、そのあまりにも多大な損失から生まれた教訓による宥和政策が逆効果になって、引き起こされてしまった面が強い。そこに、ヒットラーという強い個性が介在することで、より悲惨なものになってしまったというか。
 歴史的大事件は、必然だったのではなく社会・経済的要因、国家的思惑、個人的要因などが絡み合った上で、選択肢が徐々に狭まって不可避に限りなく近くなってしまうんだなあと思った。歴史は最悪の経路をたどっているように見えることもあるけれど、キューバ危機のように悲劇を避けられることもあるし。
 一面的・短絡的・感情的説明はわかりやすいけれど、それでは扇動者や偏向情報の思うが侭だし、事態に対して有効な判断や教訓を得るための妨げになる。というわけで、ニュースをもう少しまじめに、広い視点で考えるにはよい本だと思いました。
* 2008/06/05(木) # [ 読書感想文 ] トラックバック:0 コメント:0

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