÷0  ジャンル雑多な読書感想文
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東方綺譚
東方綺譚
マグリット・ユルスナール 白水Uブックス

 実在しない、西洋にとっての『東方(オリエント)』についての短編集。インドやバルカンなどの伝承や民話を素材に、作者が新たな作品として作ったものが多い。対象との距離が作り上げる虚構によって、現実には存在しないからこそ醸し出される神秘性が非常に美しく織り上げられている。
 以下、特に面白かった短編の寸評
『老絵師の行方』
この本のエッセンスをそのまま短編に仕上げた感じのする話。画家と弟子の浮世離れした現実を美しい幻想に変えていく視点が面白い。ラストの老画家の虚構への脱出は圧巻。
『源氏の君の最後の恋』
現存しない雲隠の章(源氏が死んでいく場面)を、源氏をずっと慕っていた花散里の視点から語る。しんみり進んできた話が、最後の皮肉な結末で終わるのが切ない。
『斬首されたカーリ女神』
個人的には一番面白かった作品。ヒンドゥ教の伝承を元にしている。高潔で純粋な女神の首に、娼婦の体がくっついてしまって、さてどうなるのかという話。女神の堕とされ方が半端でないのが、逆に気持ちよい。清純にして汚濁にまみれ、純潔でありながら淫蕩な美しい女神が魅力的。
* 2007/09/14(金) # [ 読書感想文 ] トラックバック:0 コメント:0

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