÷0  ジャンル雑多な読書感想文
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色々
最近読んだ3冊まとめて。

「第七官界彷徨」
尾崎翠 ちくま文庫

 ちくま日本文学全集シリーズから。その他「地下室アントンの一夜」「アップルパイの午後」「無風帯から」など。
 作家デビュー時のものから断筆するまでの作品が収録されており、初期のものと後期のものではだいぶ作品の文体が違う。独特の感性に基づく、論理を軽やかに飛躍した、ふわふわした文体が読んでいて楽しい。夢見るような少女趣味のようでいて、非常に生活感のともなう観察が同時になされていて、嫌みがないというか。『ドッペルゲンガー』つまり、もう一人の自分というモチーフがくり返し用いられているのが印象的。途中から作者は精神安定剤のせいでトリップしているような。
特に面白かったものから感想。
「第七官界彷徨」
「地下室アントンの一夜」「歩行」
独立した短編だが、連作のような感じもするので一緒に。恋というより、恋のイメージの中でまどろんでいるような登場人物たちが面白い。

「日本仏教史 思想史としてのアプローチ」
末木文美士 新潮文庫

本覚思想とか新たな視点が沢山。

「存在の耐えられない軽さ」
ミラン・クンデラ 集英社文庫

インテリ心にしみいる恋愛小説。重さと軽さ。心と身体。理解されなかった言葉。
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* 2007/11/18(日) # [ 読書感想文 ] トラックバック:0 コメント:0
信じない人のための<宗教>講義
信じない人のための<宗教>講義
菊池良生 講談社新書

 題名は少し大げさだけれど、中身は別に特に宗教を信仰しているわけではない日本人に向けて書いた、分かりやすい宗教解説書。前半は、仏教・イスラム教・仏教など有名宗教をおおざっぱに解説。後半は、宗教自体が社会に対して果たす役割をこれまたおおざっぱに(良い意味で)解説してくれる。
 神社に初詣をして、クリスマスにケーキを食べて、除夜の鐘を突きに行く日本人のために書かれているので、宗教に対して感じるうさんくささとか得体の知れなさとか、わけの分からない神秘性とか、日本人には理解できない部分も、この本を読めばそんなに恐れ忌避するものではないのかとも思える。とにかく日常の感覚に基づき、かなり砕けた口調で書いてあるので、あまり肩肘張らずに読めるのがよい。宗教に対するノリも、何か軽いのが読んでいて面白いし。梵我一如をこれだけ分かりやすく面白く解説している文章は始めてみました。
 著者は宗教学者ではなく、宗教学を専攻した翻訳者。というわけで、普通の宗教解説書とは少し違った視点が取られており、宗教そのものの解説というよりも、人々や社会の中でどのような役割を期待されてきたのか、という点が特に解説されている。中身は非常に簡潔で分かりやすくまとめられており、多少物足りなさを感じる部分もあるが、全体的には満足。特に、後半の部分はこれだけ率直で、シンプルにまとめられている初心者用の本はあまり見かけないので、非常に嬉しい。
 「宗教」という言葉自体が果たす、東洋の信仰を西洋的枠組みでとらえる見方。社会儀礼と宗教儀礼は、きれいに分けられるものなのか。俗世的功利主義では救済できない者のための、宗教的功利主義。現代の問題を解決するために、宗教に期待される過大な役割。
 現代社会で大きな問題になっているにもかかわらず、なんだかよく分からない宗教問題。俗世的には上手く解決できない問題まで、この分野に押しつけられて、上手く解決できないうちに大変なことになってしまったり、色々あるみたいだけれど、とりあえず日常に即して分かるところから少し考えてみると、面白いかもしれないという本。
* 2007/11/01(木) # [ 読書感想文 ] トラックバック:0 コメント:0
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